チョコライフ
フリスホルム(デンマーク)
1月
22
RUGOSO 70% BAD FERMENTATION (フリスホルム)
デンマークのBean to Bar
「フリスホルム」
から、また興味深いチョコレートが登場しました。
似たパッケージの2枚のタブレット。
片方には
”BAD FERMENTATION”
の表記。
直訳すると
”悪い発酵”
いったいどういうことでしょう?
続きを読む
2月
8
チュノ 70% ダブルターン&トリプルターン(フリスホルム)
阪急うめだ本店に現れた夢の売場
タブレットチョコレートミュージアム
。
400種類
もあるラインナップの中で、一際マニアックな商品がこちらじゃないでしょうか。
デンマーク発のBean to Barブランド
「FRIIS HOLM/フリスホルム」
の
「チュノ 70% ダブルターン」&「チュノ 70% トリプルターン」
同じカカオを使い、同じ分量で作られた2枚のタブレット。
さて、この2枚の違いは何でしょう?
実は、
発酵途中のカカオ豆を2回かき混ぜるか、3回かき混ぜるか
の違い。
美味しいチョコレートを生み出すには、カカオ生産国での
”発酵作業”
が必要になります。
発酵方法は地域や農園によって様々ですが、今回のタブレットに使用されるカカオは
ボックス法(連続ボックス法)
で
5日間発酵
作業を行っています。
といわれてもイメージが湧かない方もいると思います。
先日ショコラティエの
ミッケル・フリスホルム氏
に直接お話を聞く機会があり、そのお話を元に図を用意しました。
この発酵方法は、雛壇状になった複数の木箱で構成され、まずは一番上の木箱にカカオ豆を投入。
数日置いた後、下の木箱に落としていく方法でこれを数回繰り返します。
箱を移し替える際に、中のカカオ豆が反転するので空気が注入されるとともに豆全体が撹拌されて均一な発酵ができる。
ある程度大規模な農園で使用されることの多い発酵方法です。
そこで今回の2枚タブレット。
まず
「ダブルターン」
は、この方法で5日間の間に2回ボックスを移し替えてカカオ豆を撹拌。
「トリプルターン」
は、同じく5日間で3回ボックスを移し替えカカオ豆をより多く撹拌しています。
フリスホルムの農園では、一度に
900kg
のカカオ豆をボックスに入れるそうです。
さて、この違いでチョコレートに仕上がったとき、どれだけ味に違いが出るかを食べ比べできるのがこちらの2枚なのです。
発酵方法も発酵日数も同じ。
違いは
”2回混ぜるか、3回混ぜるか”
。
ここで興味を持った方のみ先に進んでください。
使用するカカオは、
ニカラグア産
の
”チュノ”
という希少な品種。
2枚とも同じカカオで作られています。
タブレットの形は
ボナ
と同じですね。
ボナは中央にブランドロゴが入っていますが、こちらは無地。
スペースがもったいない気もします。
2枚を並べてみます。
左の明るい方が
ダブルターン
。右の濃い方が
トリプルターン
。
色がはっきりと違います。
発酵の違いだけでここまで違いがでるものでしょうか。
「チュノ 70% ダブルターン」
まず感じたのは、まろやかな口あたり。
そしてほのかなナッツ感や、スッキリとした酸味・渋味を持ったフルーツ感。
レモンやグレープフルーツを思わせる味わいでしょうか。
くちどけもスムーズです。
「チュノ 70% トリプルターン」
口に入れた瞬間、
フワッ
と広がる甘い香り。
この時点で違いは明確です。
ダブルターンよりも香りがダイレクトに響きます。
カシューナッツのような香りに加え、キャラメルやハチミツを思わせる甘み。
70%の割りにとってもスイートな仕上がりで、ダブルターンよりもクリーミーです。
こちらは渋味や酸味がほとんどなく、ネガティブな要素をほぼ感じません。
面白い2枚ですね。思った以上に違いがありました。
ダブルターンは後味に渋味が残る印象もあったのですが、そのあたりが発酵方法によって取り除かれたりするのでしょうか。トリプルターンはとってもまろやかです。
気になったのは、見た目の色の濃さと、味わいが結びつかなかったので、こちらについても聞いてみると、
少なくともフリスホルムで扱うカカオに関しては、豆の色が明るいものがまろやかとは限らない。
発酵の混ぜる工程、1回目のボックスで何時間置くかなど、各回の時間の違いによっても色も味も変わってくるそうです。(ここにはアルコール発酵、乳酸発酵、酢酸発酵などの時間経過における微生物の働きなどが関係するのでしょうが、私の知識がついていけません。。)
ミッケル・フリスホルム氏は既存の情報などに疑問を持ち、試行錯誤しながら自らの味覚で確かめると言います。その結果導き出されたのが今回の2種類の発酵方法なのでしょう。
ここからは経験したものしか分からない領域です。
ダブルターン/トリプルターン。どちらも個性があって味わい深く、どちらの方法も正解なんだと思います。
焙炒時間やコンチング時間など、より専門的な情報を表記するタブレットが増えてきましたが、発酵の違いを打ち出したのはこちらだけだと思います。
名称
チョコレート
原材料
カカオ豆、砂糖、カカオバター
内容量
各100g
原産国
デンマーク
輸入者
(有)ぜろななはち
価格
各2484円
Webサイト
http://www.friis-holm.dk/en/
ランキングに参加中!
いつも応援ありがとうございます。
皆様のクリックが励みになります。
9月
28
テイスティング会〜 フリスホルム 3種食べ比べ
今日は、
チョコレートソムリエ かなさん
主催の
テイスティング会
に参加してきました。
内容は
「味覚のエクササイズ」
〜
「タブレットのテイスティング」
詳しくは参加者のみ体験できるものなのでここでは触れませんが、チョコレート初心者の方からマニアの方まで得られるものがある内容だと思います。
ご興味ある方はぜひイベントに参加してみてください。
チョコレートの深い世界を”分かりやすく、楽しく”教えてくださいます。
Tomoe Saveur(トモエサヴール)
http://t-sav.com
こちらのサイトや
ブログ
等でイベント情報などを更新されてます。
テイスティング会では、写真に載っている8種類以外にも多数のチョコレートを試食させていただき、途中からは味覚が混乱状態。。笑
そんな状態でいただくのはもったいないので、写真の
7番
と
8番
は持って帰りました。
さて、時間をおいて自宅にてテイスティングの続きです。
「FRIIS HOLM/フリスホルム」
は
デンマーク
発のBean to Bar。
ニカラグアのカカオ農家と直接取引をし、上質なチョコレートを作るブランドです。
今年のバレンタインに開催された
タブレットチョコレートミュージアム
にて購入していたフリスホルムのチョコレートが一枚残っていたので、そちらも含めた3種を食べ比べてみます。
「NICALISO 70%」「JOHE 70%」「DARK MILK 55%」
の3種類。
テイスティング会で出された2枚は
日本未発売
です。
まず、同じ
70%
でも色が大きく違うのが分かりますね。
これでも、どちらも
ニカラグア産
のカカオを使用しています。
色の濃い
「NICALISO/二カリソ」
は、
ナッツ
の香りが強いです。
アーモンドやヘーゼルナッツを思わせる香りがとってもナチュラル。
70%
のわりに甘味が強く、苦味や酸味の存在をほぼ感じないほどのスイートな仕上がりです。
粒子はやや粗めでしょうか。少し舌にざらつきを感じます。
ライトな色調の
「JOHE /ヨへ」
色あいの違いとは裏腹に、重厚感のある味わい。
二カリソと比べて、苦味もしっかりあり、後半でわずかな渋味も感じます。
赤ワインのような華やかさを感じますが、フルーツ感はさほどなく、ナッツの香りが二カリソと共通する部分でしょうか。
「DARK MILK /ダークミルク」
こちらはミルクチョコレートなので全くタイプは違いますが、個性強いです。
まるでチーズのようなコクがあり、後味までしっかりと苦味を感じます。
ややクセを感じる部分もありますがカカオ感も強く、ミルクチョコレートならではのマイルドさを持ち合わせている珍しいタイプのチョコレートです。
本日のテイスティング会では新しい発見も多く、バイタリティ溢れる方々もいらっしゃっていたのでいい刺激になりました。
また
カカオプリエト
をはじめ、以前から気になっていたブランドを多数試食できたのも大きな収穫です。
貴重な体験をありがとうございました!
ランキングに参加中!
いつも応援ありがとうございます。
皆様のクリックが励みになります。
【チョコレート検索】
最新記事
2022 Bean to Bar Chocolate アドベントカレンダー【2】
2022 Bean to Bar Chocolate アドベントカレンダー【1】
バグア70% アマゾナス (QANTU)
一日のチョコレート消費量
トモエサヴール入社
BENCINY閉店のお知らせ
PERU San Martin 70% (YARD Coffee & Craft Chocolate)
ゴーラ・レインフォレスト, シエラレオネ 70% (ダンデライオン・チョコレート)
HONDURAS DARK MILK (BENCINY)
マードレ・デ・ディオス (ボナ)
Categories
日本 (232)
BENCINY (7)
Dari K (34)
エミリーズチョコレート奥沢 (11)
ラ ショコラトリ ナナイロ (6)
green bean to bar CHOCOLATE (2)
ショコラティエ ヤスヒロ・セノ 神戸 (2)
ショコラティエ ル・プティ・ボヌール (3)
ショコラティエ ミキ (2)
ナオミ ミズノ×洋菓子マウンテン (5)
なかたに亭・ショコラティエなかたに (7)
Toshi Yoroizuka/トシ ヨロイヅカ (2)
ショコラティエ パレドオール/アルチザン パレドオール (4)
ChocoReko (3)
夢二香房 (3)
ラヴニュー (1)
キャギ・ド・レーブ (4)
エスコヤマ (2)
ベルアメール (7)
エクチュア (3)
モンロワール (4)
100% ChocolateCafe. (8)
ロイズ (52)
チョコレボ (3)
チュベ・ド・ショコラ (7)
その他国内のチョコレートショップ (51)
イタリア (77)
ドモーリ(イタリア) (42)
アメデイ(イタリア) (18)
ボナイユート(イタリア) (2)
ヴェストリ(イタリア) (2)
バルベーロ(イタリア) (2)
その他イタリアのチョコレート (11)
フランス (136)
アラン デュカス(フランス) (9)
アケッソンズ(フランス) (6)
ボナ(フランス) (16)
ベルナシオン/ベー・ドゥ・リヨン(フランス) (9)
プラリュ(フランス) (7)
ヴァローナ(フランス) (16)
アラショコラ(フランス) (2)
ショコラトリー モラン(フランス) (2)
ヴェイス(フランス) (2)
ジャン=ポール・エヴァン(フランス) (17)
ピエール・エルメ(フランス) (2)
ファブリス・ジロット(フランス) (2)
パスカル・ル・ガック(フランス) (2)
パトリック・ロジェ(フランス) (1)
パティスリー・サダハル・アオキ・パリ(フランス) (5)
フィリップ・ベル(フランス) (2)
ミッシェル・ショーダン(フランス) (2)
ジャック・ジュナン(フランス) (1)
レ・グラン・ショコラティエ(フランス) (10)
パスカル カフェ(フランス) (6)
その他フランスのチョコレート (17)
スイス (144)
リンツ(スイス) (106)
ベシュレ(スイス) (2)
レダラッハ(スイス) (16)
トイスチャー(スイス) (1)
その他スイスのチョコレート (17)
イディリオ(スイス) (1)
フェルクリン(スイス) (1)
ベルギー (65)
ピエール マルコリーニ(ベルギー) (14)
デルレイ(ベルギー) (4)
ドゥバイヨル(ベルギー) (2)
ヴィタメール(ベルギー) (4)
レオニダス(ベルギー) (7)
その他ベルギーのチョコレート (33)
ブノワ・ニアン(ベルギー) (1)
スペイン (16)
カカオサンパカ(スペイン) (12)
オリオール・バラゲ(スペイン) (1)
ポルトガル (2)
イギリス (25)
ウィリーズカカオ(イギリス) (2)
パンプストリートベーカリー(イギリス) (5)
ドイツ (28)
コップナー(ドイツ) (3)
オーストリア (14)
ゾッター(オーストリア) (10)
デメル(オーストリア) (2)
デンマーク (5)
フリスホルム(デンマーク) (3)
オイアラ(デンマーク) (1)
リトアニア (6)
Chocolate NAIVE(リトアニア) (6)
その他ヨーロッパ諸国 (11)
ベネズエラ (2)
Cacao de Origen(ベネズエラ) (2)
コロンビア (6)
CACAO HUNTERS(コロンビア) (5)
ペルー (4)
CACAOSUYO(ペルー) (2)
エクアドル (7)
PACARI(エクアドル) (7)
ブラジル (5)
メキシコ (5)
その他中南米諸国 (10)
エルセイボ・ボリビア (ボリビア) (7)
アメリカ (34)
カカオプリエト(アメリカ) (2)
マストブラザーズチョコレート(アメリカ) (4)
ダンデライオンチョコレート(アメリカ) (5)
ディック・テイラー クラフトチョコレート(アメリカ) (2)
マドレチョコレート(アメリカ) (4)
マノアチョコレート(アメリカ) (3)
カカオマーケット/マリベル(アメリカ) (2)
その他アメリカのチョコレート (12)
カナダ (8)
ベルナルド・カラボー(カナダ) (6)
マダガスカル (11)
ロベール/ショコラマダガスカル(マダガスカル) (8)
シナグラ(マダガスカル) (2)
その他アフリカ諸国 (1)
ベトナム (2)
MAROU(ベトナム) (2)
インドネシア (3)
フィリピン (1)
韓国 (2)
その他アジア諸国 (4)
イスラエル (3)
マックス ブレナー(イスラエル) (3)
トルコ (4)
その他中東諸国 (1)
オーストラリア (8)
その他オセアニア諸国 (2)
セレクションボックス(S.D.C) (7)
フェアトレードチョコレート (32)
ローチョコレート (9)
大手メーカー (701)
明治 (178)
ロッテ (152)
森永 (71)
チロルチョコ (88)
ネスレ (75)
グリコ (55)
不二家 (32)
ブルボン (31)
カバヤ (15)
フルタ (6)
コンビニ限定チョコレート (17)
チョコレート系飲料 (18)
その他のチョコレート (55)
カカオポッド/カカオの実 (5)
チョコレートイベント (17)
チョコレートの本 (18)
チョコレート作り (6)
お知らせ・アンケート・その他 (11)
プロフィール
さく
@chocolife213
Tweets by chocolife213
Recent Comments
Archives
2022
[+]
2022年12月
2020
[+]
2020年09月
2020年05月
2019
[+]
2019年12月
2019年10月
2019年08月
2019年04月
2019年03月
2019年02月
2018
[+]
2018年10月
2018年09月
2018年08月
2018年07月
2018年06月
2018年05月
2018年04月
2018年03月
2018年02月
2018年01月
2017
[+]
2017年12月
2017年11月
2017年10月
2017年09月
2017年08月
2017年07月
2017年06月
2017年05月
2017年04月
2017年03月
2017年02月
2017年01月
2016
[+]
2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年09月
2016年08月
2016年07月
2016年06月
2016年05月
2016年04月
2016年03月
2016年02月
2016年01月
2015
[+]
2015年12月
2015年11月
2015年10月
2015年09月
2015年08月
2015年07月
2015年06月
2015年05月
2015年04月
2015年03月
2015年02月
2015年01月
2014
[+]
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年09月
2014年08月
2014年07月
2014年06月
2014年05月
2014年04月
2014年03月
2014年02月
2014年01月
2013
[+]
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年09月
2013年08月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月
2013年03月
2013年02月
2013年01月
2012
[+]
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年09月
2012年08月
2012年07月
2012年06月
2012年05月
2012年04月
2012年03月
2012年02月
2012年01月
2011
[+]
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年09月
2011年08月
2011年07月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年03月
2011年02月
2011年01月
2010
[+]
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年07月
2010年06月
2010年05月
2010年04月
2010年03月
2010年02月
2010年01月
2009
[+]
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年08月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年04月
2009年03月
2009年02月
2009年01月
2008
[+]
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年06月
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007
[+]
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006
[+]
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月