チョコレートイベント
5月9
チョコレート鑑定家クロエさんとCacao de Origenの共作タブレット。
2枚目は
「rio caribe 85%/リオ カリベ 85%」
(1枚目:chuao 75%)
イベントの最後にクロエさんがおっしゃっていたのが、
この日を通して、”ベネズエラのカカオについて語る人が増えたことが我々にとって重要”だと。
すべての内容は汲み取れませんでしたが、参加者としてここで少しでもお伝えできればと思います。
まず、マリアさんが代表を務める「Cacao de Origen/カカオ デ オリヘン」の取組みが興味深かったです。
ベネズエラ産カカオを使いベネズエラでチョコレートまで仕上げるCacao de Origen。
写真で見る限り、とても小さな工房でしたが、中でもミーティングルームを大切にしていると言います。
研究者や生産者などみんなが集まって打ち合わせをする場所で、世界中のいろんなショコラティエを年に一回か二回工房に集めます。
カカオ生産者は直接ショコラティエに、豆の味がいいか悪いかを聞くことができるし、そこでの感想を生産地にフィードバックできる。
このような取組みによって品質向上に励んでいるそうです。
マリアさんのところには、たくさんのカカオ生産者がやってきて、
みんな”自分のカカオが一番!”だと自信を持って豆を持ってきます。
ベネズエラにおけるカカオ豆の売買は、今は政府に決められた価格で買われるのがスタンダード。
しかしマリアさんのところに持ってくれば品質をしっかり見てもらえて、品質が良ければ高い価格で買い取るという話でした。
また気になったお話が、
ここ15年くらい政府が変わってしまって、現状良い豆が輸出に回せなくなり、生産者が嘆いているとも話していました。
今は政府によってカカオが自由に輸出できないらしく、改善の話をしても今すぐどうなるという問題ではないが、研究機関の人達と常に、発酵や乾燥についても改善を続けましょうと伝えていて、いつか輸出が解禁となったときに、またベネズエラのカカオが高く評価されるでしょう。
そして日本でも、より品質の高いチョコレートが食べれるようになる。
そのようなお話をされていました。
ではタブレットの紹介です。
地図の青い部分がリオカリベの位置。
ベネズエラ北部の海に面した地域になります。
この地域は、フォラステロやトリニタリオといった他の品種も入ってきた場所なので、元々のクリオロもあれば後から入ったものも全部見れる場所だそうです。
また海が近いので、土壌が塩を含んでるとも。
力強く、エネルギッシュなカカオの香り。
ややスモーク感があり苦味もありますが、徐々に柔らかい一面が顔をみせます。
土や木など自然を感じさせるダイナミックな味わい。
カカオ分85%とかなり高めですが、決して重過ぎず適度な甘味とまろやかさも含んでいます。
チュアオが”女性的”なのに対し、リオカリベは”男性的”なイメージ。
”カカオ”をもっと知りたくなるチョコレートです。
名称 | チョコレート |
---|---|
原材料 | カカオ豆、砂糖 |
内容量 | 55g |
原産国 | ベネズエラ |
価格 | 国内未発売 |
Webサイト | http://cacaodeorigen.com/cacaodeorigen/inicio.html |
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先日、チョコレート鑑定家 クロエ・ドゥートレ・ルーセルさん(写真右)と、ベネズエラのチョコレートブランド「Cacao de Origen/カカオ デ オリヘン」代表のマリアさん(左)のイベントへ参加しました。
クロエさんと言えば、「チョコレートバイブル」をご存知の方も多いでしょう。
私も6年ほど前に読んで、それ以降少し意識してチョコレートを選ぶようになり、自然とファインチョコレートの道へ入ってしまいました。
この日は、クロエさんが2ヶ月間ベネズエラに滞在し、Cacao de Origenとともに作り上げた2種類のタブレットの試食や、ベネズエラのカカオ産業などのお話。
そこで聞いたお話を交えて、タブレットを紹介しようと思います。
「chuao 75%」
まずは、言わずと知れた高級カカオ”チュアオ”です。
ベネズエラ アラグア州にあるチュアオ村。
地図上で色が変わっている場所がチュアオ村の位置になります。
400年以上前から良質なカカオを生み出し続けるチュアオ村。
内陸側に道路がないため、近隣の村から船で行くことしかできません。
ベネズエラのカカオ名産地と呼ばれる地域は、地理的に不便な場所も多く、車では行けずボートや馬、ロバなどを利用しないと行けないところもあります。
このような場所は誰も行きたがりません。
だから人の手が加えられない。
その結果、カカオが交配されず元の品種が残っている。
ベネズエラの希少品種にはそのような背景があるようです。
チュアオ村は、特にユニークで独特の場所。
農園の作業は全て女性が行っており、発酵、乾燥、販売まで全てを管理。
村の男性達は漁業をしているそうです。
一個人の団体ではなく、村全体でカカオ生産に取り組んでいて、カカオ豆は収穫されると村の1カ所に集められて発酵。そして、乾燥されます。この習慣は数百年変わりません。
稼いだお金はすべてチュアオ村のコミュニティで共有するといいます。
ではタブレットを見ていきましょう。
パッケージは、チャックで密封できるタイプ。
香りが命のチョコレート。このタイプは機能的かつチョコレートにも優しい気がします。
取り出すと、2枚重なっていました。
一枚はとっても薄いです。
原材料は、カカオ豆と砂糖のみ。
カカオ分は75%。
柑橘系のフレッシュな酸味。
クロエさん曰く、”花火みたいな酸味”がするといいます。
少し苦味もありますが、それを包み込むようなまろやかさ。
クリーミーで桃のようなフルーツ感も感じます。
リズミカルな味わいの変化がありますが、最初からずーっと心地よさは続き、それは後味までのこります。
こちらを製造する「cacao de origen」は、とても小さな工房で、それほど高価な機械は使用していません。
しかし、いいチョコレートを作るには十分な機械だとマリアさんがおっしゃってましたが、食べると納得。
薄さによる繊細な食感からなめらかなくちどけ。そしてストレートに伝わるカカオの香り。
カカオの魅力を十分に堪能できるタブレットです。
チュアオのカカオは年間約16トン生産されます。
品質も良く信頼度も高いカカオなので、生産者は自分たちの要望は叶えてもらえるし、より高い値段を付けることも可能です。
しかしチュアオ村の人達は忠誠心を大事にし、一度関係を作ったら、その関係を重んじる性格があります。
”農園は家族みたいなもので、カカオ豆は自分の子供みたいなものだから、信用した人にしか売れない。”
という考えを持っているといいます。
お金はないけどみんな幸せだというチュアオ村の人達。
この温かさがカカオの美味しさの秘密かもしれません。
名称 | チョコレート |
---|---|
原材料 | カカオ豆、砂糖 |
内容量 | 55g |
原産国 | ベネズエラ |
価格 | 国内未発売 |
Webサイト | http://cacaodeorigen.com/cacaodeorigen/inicio.html |
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今年もあの売場が帰ってきました!
阪急うめだ本店の「タブレットチョコレートミュージアム」
昨年の感動が記憶に新しいところですが、今年はさらにスケールアップ!
その数、なんと400種類!!
昨年は200種類だったので、倍の規模です。
タブレットミュージアムは「バレンタイン博覧会2015」の一部なのですが、売場から伝わる情熱を考えると(個人的な好みも踏まえて)、もはやこのスペースがメインでしょう。
さて、このブログに来られる方はある程度チョコレート/カカオを知っていらっしゃると思うので説明不要かもしませんが、なぜ”タブレット”をここまで推すのか。
まず注目したいのは、チョコレートの原材料である”カカオ”
ここ数年で、カカオ豆からチョコレートまでを一貫生産するBean to Bar/ビーントゥバーが注目されていますが、それも当然の話。
カカオの品種や産地でチョコレートの味は異なりますし、カカオ収穫後の発酵や乾燥作業、そして焙炒、コンチングなど各工程の違いで味は大きく変わってきます。
タブレットはシンプルな作りのためごまかしが効かない分野ですし、そこに作り手の情熱や哲学を感じることもあります。
今まで食べてきて驚きや感動を与えてくれたのは、いずれもカカオ豆からこだわったものばかりでした。
「タブレット」は、カカオの魅力をストレートに味わえる形なのだと思います。
これらはごく一部です。個別にブースを設けているお店もいくつかあります。
ブランド別のディスプレイだけでなく、カカオの産地別やテーマ別で分けられていたり、チョコレートソムリエさんのおススメが書かれていたりと、チョコレート選びのヒントが至る所に見られます。
とは言え、これだけたくさんあればとても選びきれません。
なんと罪な売場なのでしょう・・笑
チョコレートを売ってるだけではないのがタブレットミュージアム。
カカオの木をはじめ、麻袋に入った本物のカカオ豆やBean to Barに使われる小型の機械などを展示。
製造工程を知るとチョコレートに対する視野が広くなります。
知らない方はここで学んでみては。
祝祭広場前の階段からタブレットミュージアムを眺めてみました。
比較的空いている午前中でこれだけの賑わい。
中央の一角ではイベントも開かれています。
カカオの情熱に引き寄せられ、午後にもう一度訪れるとお客さんは倍増していました。
会場で配布されているCACAO JOURNALと、チョコレート博覧会2015のカタログ(地下一階で入手)はぜひゲットしておきましょう。
何気なく読んでみたのですが・・・再度会場に足を運ぶことになりそうです。
世界中の上質なタブレットがここまで揃う機会はまずないです。
バレンタインデーのプレゼントだけでなく、自分にピッタリの一枚を探してみてください。
開催期間:2015年1月28日(水)〜2月14日(土)
場所:阪急うめだ本店 9階 祝祭広場
Webサイト:http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/h/valentine/cacao.html
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1月29
新宿のサロン・デュ・ショコラ2015でお披露目された、
DOMORI/ドモーリ待望の新作「アリバ・ビクトリア」
3年前のグアサーレと同じく日本先行発売です。
世界中のチョコレート愛好家よりいち早くチェックできるのは嬉しいですね。
先日行われたサロン・デュ・ショコラでは、創業者ジャンルーカ・フランゾーニ氏のセミナーが行われ、私もお話を聞いてきました。
3年前に参加したセミナーでは、初めて聞く内容に思考がついていけない場面もありましたが、今回はそのとき聞いた遺伝子のお話や新作のテイスティングを含め40〜50分のコンパクトな内容でした。
”豆の性質を残すのが自分の仕事”
カカオ農園での仕事に重点を置き、まずは農園のクオリティをあげること。そこで作った豆の良さを生かすために、原材料はなるべくシンプルに。
原材料はカカオマスと砂糖のみ。
また、カカオの風味を損なわないために焙炒温度を下げたり、機械の使用をなるべく少ない工程で済むよう工夫したり。どこまでもカカオを生かすことを軸においてのチョコレート作り。
工場での仕事は2割程しか味に影響を及ぼさないとまで言います。
カカオ豆の持つ個性がそのままチョコレートに表れているのは、ローストカカオ「カシャーヤ」と、そこからチョコレートに仕上げた「シングルオリジンシリーズ」を食べ比べると感じるものがあるでしょう。
「アリバ・ビクトリア」はエクアドル産カカオを使用したカカオ70%のダークチョコレート。
450ヘクタールもの広さを持つエクアドルのビクトリア農園にて栽培されたカカオを使用。
資本力のある企業が管理するこちらの農園では、灌漑のシステムや、発酵・乾燥設備などがしっかり整っており、カカオの品種も決まったものだけを栽培し、妥協のない高品質なカカオが生み出されているといいます。(参考:サロンデュショコラ オフィシャルムック2015)
品種はエクアドルでのみ栽培されているアリバ種。
そのアリバ種にも複数の品種があるそうで、こちらは3種のアリバ種をブレンドしてあります。
まず感じるのは、アリバ種特有の花の香り。
ただ、香りの勢いとバリエーションに圧倒されます。
序盤でしっかりした苦味を感じますが、徐々に現れるスッキリした酸味。
ロースト感もあまりなく、透き通るようなエレガントなアロマが広がります。
花の香りに加え、オレンジを思わせるフレッシュな香りなど、あらゆる要素が交錯しながらも、まろやかさでしっとり包み込む。
優雅に滑り込んでくるようなくちどけもドモーリならではのもの。
いつも期待を裏切らず、新鮮な感動を与えてくれます。
もう一つの新作「オクマーレ77」も楽しみです。
名称 | チョコレート |
---|---|
原材料 | カカオマス、きび砂糖 |
内容量 | 25g |
原産国 | イタリア |
輸入者 | 株式会社ノンナ・アンド・シディ |
価格 | 520円 |
Webサイト | http://www.domori.com |
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