
先日フランスで開催されたサロン・デュ・ショコラ・パリ(2016年10月28日〜11月1日)。
その会場で興味深いタブレットが出品されました。
南フランスの老舗ショコラトリー「CHOCOLATERIE A.MORIN/ショコラトリー モラン」が限定販売したのは、なんと。。
”発酵していないカカオ豆”で作られたチョコレートです。
チョコレートをよく知る方。特にカカオ豆から加工して作られたチョコレート(Bean to Bar)を好んで食べている方はご存知だと思いますが、カカオ豆の発酵作業は、美味しいチョコレートを作る上で欠かせない工程。
最終的な味を決定付ける最も重要な工程と言っても過言ではないでしょう。

カカオ産地にて収穫されたカカオは、実を割って中のカカオ豆を取り出し、パルプ(カカオの果肉)が付いたままの状態で、木箱や籠に入れ、またはバナナの葉で覆い、定期的に攪拌しながら1週間前後発酵作業を行います。(方法は産地によって異なります)
その後乾燥作業を経て、世界各国へ出荷されます。
発酵に関しては非常に複雑で、私も詳しく語れるほどの知識はありませんが、
発酵作業を行うことで、微生物の働きによってチョコレートの香りの元になる成分が作られ、それが後の焙煎の工程によって豊かな香りを引き出し、美味しいチョコレートが生まれるという流れになります。
通常、チョコレートを食べているだけでは到底実感の湧かない部分ですが、わずかな経験ながら、発酵したカカオ豆と発酵していないカカオ豆を食べ比べがことがあり、そこでは驚くほど味の違いを実感しました。
また、発酵していないカカオ豆を実験的に焙煎した時には、香りが乏しいと感じたのも覚えています。
そして、今まで食べてきたチョコレートの中で、カカオの香りに関して感動を覚えたものの情報を探っていくと、必ずと言っていいほどカカオ産地での発酵作業に重点を置いています。
このような理由から、
”あえて発酵を行っていないカカオ豆で作られたチョコレート”
これがいったいどのような味がするのか、純粋に興味が湧きました。

今回比較として、同じ品種のカカオを使用したタブレットと食べ比べてみたいと思います。
左が未発酵。右が発酵したカカオで作られたものです。
ただし、同じカカオといえども、収穫時期なども異なるでしょうし、
賞味期限を確認しても、製造時期も異なっていそうです。
また、カカオ分も異なり、条件は発酵の違いのみではありませんが、参考として食べ比べてみます。

未発酵はカカオ70%(左)。
発酵済はカカオ63%(右)。
原材料は共に”カカオ豆、砂糖、カカオバター、レシチン(ヒマワリ由来)”です。

食前の香りは弱く、うっすらと土や草を思わせる香りを感じます。
口に入れてまず伝わるのは、渋味、収斂味でしょうか。
序盤から刺激が強く、舌に痺れを感じます。
終始ピーナッツのような香りが続きますが、香りの部分よりも渋味や苦味等が前面にくる印象を受けます。
味わいはフラットです。

とってもフルーティーです。
加えて、複雑なハーブの香りに、ハチミツのような甘み。
渋味や苦味は控えめで、柑橘系フルーツを思わせる爽やかな酸味が伝わってきます。
序盤から後味にかけて味わいに変化もあり、モランが製造している他のタブレット同様、カカオの個性が楽しめる上質なチョコレートです。
ある程度想像通り、未発酵の方はネガティブな要素が目立ちます。
人によって感じ方も違うと思われますが、2枚の味の違いは明確でした。
発酵の重要性を伝える目的で製造されたのでしょうか。こちらの商品についての詳細が気になるところです。
限定商品とのことで今後の販売は不明ですが、感じるものの多い貴重なチョコレートでした。
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最終的な味を決定付ける最も重要な工程と言っても過言ではないでしょう。

カカオ産地にて収穫されたカカオは、実を割って中のカカオ豆を取り出し、パルプ(カカオの果肉)が付いたままの状態で、木箱や籠に入れ、またはバナナの葉で覆い、定期的に攪拌しながら1週間前後発酵作業を行います。(方法は産地によって異なります)
その後乾燥作業を経て、世界各国へ出荷されます。
参考記事:チュノ 70% ダブルターン&トリプルターン(フリスホルム)
【※発酵中の攪拌回数の違いによる2枚の比較】
発酵に関しては非常に複雑で、私も詳しく語れるほどの知識はありませんが、
発酵作業を行うことで、微生物の働きによってチョコレートの香りの元になる成分が作られ、それが後の焙煎の工程によって豊かな香りを引き出し、美味しいチョコレートが生まれるという流れになります。
通常、チョコレートを食べているだけでは到底実感の湧かない部分ですが、わずかな経験ながら、発酵したカカオ豆と発酵していないカカオ豆を食べ比べがことがあり、そこでは驚くほど味の違いを実感しました。
また、発酵していないカカオ豆を実験的に焙煎した時には、香りが乏しいと感じたのも覚えています。
そして、今まで食べてきたチョコレートの中で、カカオの香りに関して感動を覚えたものの情報を探っていくと、必ずと言っていいほどカカオ産地での発酵作業に重点を置いています。
このような理由から、
”あえて発酵を行っていないカカオ豆で作られたチョコレート”
これがいったいどのような味がするのか、純粋に興味が湧きました。

今回比較として、同じ品種のカカオを使用したタブレットと食べ比べてみたいと思います。
左が未発酵。右が発酵したカカオで作られたものです。
ただし、同じカカオといえども、収穫時期なども異なるでしょうし、
賞味期限を確認しても、製造時期も異なっていそうです。
また、カカオ分も異なり、条件は発酵の違いのみではありませんが、参考として食べ比べてみます。

未発酵はカカオ70%(左)。
発酵済はカカオ63%(右)。
原材料は共に”カカオ豆、砂糖、カカオバター、レシチン(ヒマワリ由来)”です。
PEROU GRINGO 70%(未発酵)

食前の香りは弱く、うっすらと土や草を思わせる香りを感じます。
口に入れてまず伝わるのは、渋味、収斂味でしょうか。
序盤から刺激が強く、舌に痺れを感じます。
終始ピーナッツのような香りが続きますが、香りの部分よりも渋味や苦味等が前面にくる印象を受けます。
味わいはフラットです。
PEROU RIO ENE 63%

とってもフルーティーです。
加えて、複雑なハーブの香りに、ハチミツのような甘み。
渋味や苦味は控えめで、柑橘系フルーツを思わせる爽やかな酸味が伝わってきます。
序盤から後味にかけて味わいに変化もあり、モランが製造している他のタブレット同様、カカオの個性が楽しめる上質なチョコレートです。
ある程度想像通り、未発酵の方はネガティブな要素が目立ちます。
人によって感じ方も違うと思われますが、2枚の味の違いは明確でした。
発酵の重要性を伝える目的で製造されたのでしょうか。こちらの商品についての詳細が気になるところです。
限定商品とのことで今後の販売は不明ですが、感じるものの多い貴重なチョコレートでした。
名称 | チョコレート |
---|---|
原材料 | カカオ豆、砂糖、カカオバター、レシチン(ヒマワリ由来) |
内容量 | 100g |
原産国 | フランス |
Webサイト | http://chocolaterie-morin.com |
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どうせなら発酵・無発酵だけの違いで2枚セット
という売り方をしてくれても良かったですよね
今一度、発酵していないカカオニブを食べてみたいな〜と思いました★