先日、チョコレート鑑定家 クロエ・ドゥートレ・ルーセルさん(写真右)と、ベネズエラのチョコレートブランド「Cacao de Origen/カカオ デ オリヘン」代表のマリアさん(左)のイベントへ参加しました。
クロエさんと言えば、「チョコレートバイブル」をご存知の方も多いでしょう。
私も6年ほど前に読んで、それ以降少し意識してチョコレートを選ぶようになり、自然とファインチョコレートの道へ入ってしまいました。
この日は、クロエさんが2ヶ月間ベネズエラに滞在し、Cacao de Origenとともに作り上げた2種類のタブレットの試食や、ベネズエラのカカオ産業などのお話。
そこで聞いたお話を交えて、タブレットを紹介しようと思います。
「chuao 75%」
まずは、言わずと知れた高級カカオ”チュアオ”です。
ベネズエラ アラグア州にあるチュアオ村。
地図上で色が変わっている場所がチュアオ村の位置になります。
400年以上前から良質なカカオを生み出し続けるチュアオ村。
内陸側に道路がないため、近隣の村から船で行くことしかできません。
ベネズエラのカカオ名産地と呼ばれる地域は、地理的に不便な場所も多く、車では行けずボートや馬、ロバなどを利用しないと行けないところもあります。
このような場所は誰も行きたがりません。
だから人の手が加えられない。
その結果、カカオが交配されず元の品種が残っている。
ベネズエラの希少品種にはそのような背景があるようです。
チュアオ村は、特にユニークで独特の場所。
農園の作業は全て女性が行っており、発酵、乾燥、販売まで全てを管理。
村の男性達は漁業をしているそうです。
一個人の団体ではなく、村全体でカカオ生産に取り組んでいて、カカオ豆は収穫されると村の1カ所に集められて発酵。そして、乾燥されます。この習慣は数百年変わりません。
稼いだお金はすべてチュアオ村のコミュニティで共有するといいます。
ではタブレットを見ていきましょう。
パッケージは、チャックで密封できるタイプ。
香りが命のチョコレート。このタイプは機能的かつチョコレートにも優しい気がします。
取り出すと、2枚重なっていました。
一枚はとっても薄いです。
原材料は、カカオ豆と砂糖のみ。
カカオ分は75%。
柑橘系のフレッシュな酸味。
クロエさん曰く、”花火みたいな酸味”がするといいます。
少し苦味もありますが、それを包み込むようなまろやかさ。
クリーミーで桃のようなフルーツ感も感じます。
リズミカルな味わいの変化がありますが、最初からずーっと心地よさは続き、それは後味までのこります。
こちらを製造する「cacao de origen」は、とても小さな工房で、それほど高価な機械は使用していません。
しかし、いいチョコレートを作るには十分な機械だとマリアさんがおっしゃってましたが、食べると納得。
薄さによる繊細な食感からなめらかなくちどけ。そしてストレートに伝わるカカオの香り。
カカオの魅力を十分に堪能できるタブレットです。
チュアオのカカオは年間約16トン生産されます。
品質も良く信頼度も高いカカオなので、生産者は自分たちの要望は叶えてもらえるし、より高い値段を付けることも可能です。
しかしチュアオ村の人達は忠誠心を大事にし、一度関係を作ったら、その関係を重んじる性格があります。
”農園は家族みたいなもので、カカオ豆は自分の子供みたいなものだから、信用した人にしか売れない。”
という考えを持っているといいます。
お金はないけどみんな幸せだというチュアオ村の人達。
この温かさがカカオの美味しさの秘密かもしれません。
名称 | チョコレート |
---|---|
原材料 | カカオ豆、砂糖 |
内容量 | 55g |
原産国 | ベネズエラ |
価格 | 国内未発売 |
Webサイト | http://cacaodeorigen.com/cacaodeorigen/inicio.html |
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